しかし実際に比較するにしても人口カバー率は各社で算出方法が異なるなど、消費者が純粋にエリアの広さを比較する数字として信頼できないものになっていました。
auやソフトバンクは全国を500メートル四方のメッシュに区切り、そのメッシュをある程度カバーしていればメッシュ内のカバー人口をカバーしたと判定し、カバー人口を日本の総人口で除した数値を「実人口カバー率」として発表していました。またドコモやWCP、UQコミュニケーションズでは市町村の役場と支所、出張所を全てカバーすれば当該市町村の人口をカバー人口とできる方法を採用していました(各社で基準は微妙に違う部分もありました)。
SoftBank 4G LTEは13年6月末で「92%」 |
au 4G LTEは「99%」 |
統一された人口カバー率算出方法はauやソフトバンクの方式に近く、より実情にあった数字が出てくると期待できます。500メートル四方のメッシュのうち、面積で半分以上カバーできていればメッシュ内の人口を加算、半分未満だと0として人口カバー率を計算します。
ちなみにauではこれまで発表していた数字と大きな変更はないと発表しています。またソフトバンクやドコモも今後は統一基準での人口カバー率を使うと発表しており、近々数字が公表されるでしょう。
しかしエリアと判定する通信品質が各社でマチマチだとすれば、せっかく統一された人口カバー率の算出方法も、結局は骨抜きの数字になりそうな気もします。アンテナピクトが1本で、すぐに3Gに切り替わるような場所もLTEのエリアとしていいのかという問題です。そうした問題を解決するために、せっかくなのでもう少し基準を練った方がいい気もします。
参考:「電気通信サービスの広告表示に関する自主基準及びガイドライン」改訂の公表