2015年7月9日木曜日

Apple Watchはパーソナル過ぎたのか?

Apple Watchの売れ行きが芳しくないとの調査が出ています(Apple Watch Demand Slides Significantly in June as Launch Momentum Wanes)。発売直後こそ予約が殺到して品薄となったものの、その後の売れ行きは今ひとつのようです。Appleも依然として販売数を発表しておらず、なんとなく売れ行きが良くないのかなぁという雰囲気が出ています。


確かに発売直後はAppleファンが殺到するため、入手が困難になるのは当然なのかもしれません。しかしファンに行き渡ってから、それ以外の層への広がりが見せられない状態なのかもしれません。

僕は発売日に買って毎日のように使っているのですが、確かにApple Watchは便利です。エクササイズの管理からメール、LINE、電話の着信通知や返信応答、TwitterやFacebookの通知、雨雲の接近も振動で知らせてくれます。共有フォトストリームに写真が投稿されればすぐに確認できて面白いですし、Apple Musicの選曲や音量の調整もiPhoneを出さずにできます。


非常に便利なのですが、どれも「自分の中で便利」というものです。AppleはApple Watchの発売に際して、「最もパーソナルなAppleのテクノロジー」というキャッチフレーズを用いていましたが、まさにそれです。これが便利だよと他の人に言っても「ジョギングしないし」「外で音楽聴かないし」「SNSの通知なんかいちいち確認しないし」と人それぞれです。

ただそういう人たちには僕が便利と思う以外の部分で便利に使えるのがApple Watchだと思います。まさにパーソナルなディバイスで、良さを感じる場所は人それぞれです。

しかしこの特徴が、Apple Watch全体の印象をぼやけさせているのも事実です。ヒット商品には誰にでも理解できる明確な印象が必要なのですが、Apple Watchにはそれがないのだと思います。