2013年3月21日木曜日

ソフトバンクの記者会見で気になった点

本日16時からソフトバンクがモバイルネットワークについての記者会見を開きました。このブログでも要点をまとめています。「ソフトバンクの記者会見 要点」「ソフトバンク記者会見 質疑応答の要点」。

会見は最後まで地味な印象のまま進みました
ただ少し物足りない内容でした。「繋がる」の部分は決算発表の情報の焼き直しで、悪く言えば繰り返しでした。そして目玉の「イーモバイルとのLTE統合」も劇的変化というよりも、じっくり統合という感じです。これまでのスピード感を感じるほどではなかったです。

LTEの統合も「今日から開始」とは言うものの、実際は3月中に数百ヶ所、年末までに統合の完了とゆっくりしたものです。さらに、今年3月末までにイーモバイルの基地局が1万局と計画されていたものが、来年3月末までで8,000局(現状は6,600局)と変更されていました。この変更もスピード感を感じない原因かも知れません。iPhone5, iPadユーザーが効果を実感する機会はそれほどないかもしれません。

そして何より、孫社長は今まで「スピードなら負けない」と自信を持っていたはずですが、今日の会見では「最高速には意味がない」と言っていました。ここもソフトバンクの方針が微妙に迷走していると感じた点です。さらに言えば今後のLTEの高速化への言及がないなど、10MHzをLTEに割り振って高速化を果たす余裕がないように感じました。

また会見でソフトバンクが最大の差別化要因としていた「LTEの小セル化」もライバルKDDIによるナノセル、ピコセル設置が急速に進んでいることもあってそれほど新鮮さを感じません。

これら点を総合して今日の記者会見の印象は薄くなってしまいました。