2014年5月8日木曜日

スマートフォンの新商品発表会は本当に役割を終えたのか


ソフトバンクの孫社長は昨日の決算説明会で夏モデルの発表会の開催を見送ったことについて質問を受け、「(通信キャリアが実施する)新商品の発表会は役割を終えた」と発言して話題となっています。

本当に役割が終わったのでしょうか。

孫社長はAndroidスマートフォンは機能的に似通っていて、iPhoneの発表会はAppleがやっているとして、通信キャリアが改めて発表会を開催することに意味がないとしています。確かに通信キャリアの新商品発表会はAppleが開催するiPhoneの発表会ほどのインパクトはありません。それにAndroidの新商品の発表は「これだけ大画面で、バッテリーがxx日もって、防水で、ワンセグで、おさいふケータイで」とワンパターンになりつつあったのも事実です。

auは本日発表会を開催します
しかし、通信キャリアが端末に盛り込んだ技術も製品の一部です。ドコモはこの夏モデルからVoLTEを開始し、auは同じく夏モデルからキャリアアグリケーションを開始します。これらは利用者に高音質での通話や安定した通信環境を提供し、それを新商品に搭載することで他社の新商品と差別化を図っています。またケータイ周辺のサービスの充実も近年目覚ましく、端末と技術とサービスを一体となったものが新商品であり、その発表会は通信キャリアとしての独自性を表現する大きな舞台なはずです。

ドコモは来週14日に開催
それを止めてしまうのは少し寂しい気がします。盛り込むべき新技術が少なくなっている、新商品が揃わなかった、新サービスの開発が出来なかった。そう捉えられても仕方がありません。ただ、ドコモ、au、ソフトバンクとそろって端末の販売台数は落ち込んでいるようで、発表会自体のあり方は変わっていく可能性は大いにありそうです。