2012年11月5日月曜日

iOSの地図、改善は根本的な違いを解消する必要あり


地図が酷い、とずーーーといわれているiOS6ですが、僕も何ヶ所か、間違いを指摘して改善のために協力しています。しかし、細かい改善で乗り越えられない問題もあると感じています。

それは地図、地名に対する考え方の違いです。これは小手先の改善では絶対に解消しません。

日本では一般的に「地名」が場所を特定するために使われます。例えば「東京都港区六本木1丁目」のように、地名を併記して場所を特定させます。しかしアメリカでは通りの名前と番地が場所の特定に用いられます。例えば「767 Fifth Ave. New York, NY(Apple Store 5番街店の住所)」はニューヨーク市の5番通り767番地って感じで特定されます。

要するに欧米の住所では「通り」の名前が重要で、日本では「地名」が重要、この違いは地図の表記にも現れています。右の写真は三重県の鈴鹿市付近の地図ですが、地名は一切かかれていないのに無駄と思えるほど道路の番号が表示されています。これも欧米人の感覚で作られた結果だと考えます。

もし日本人が同一地域の地図を作れば、ここに大字、小字の地名を入るでしょう(それは見慣れたGoogleやYahoo!の地図と同じになります)。いくら日本の地図会社が協力しても、表示の方法を欧米と統一してしまっては、日本人には見難い地図にしかなりません。この部分のローカライズを経なければiOS6の地図は日本では使えるようにはならない、そう感じます。