2014年7月22日火曜日

ソフトバンクが本気を出した 4G LTEの112.5MHz化

先週の免許情報更新でソフトバンクが2.1GHz帯のLTE(iPhone5, iPhone5s/5c, iPad第4世代以降に対応)で下り最大112.5MHz化を進めていることが明らかになりました。現行のiPhoneやiPadでは性能上の制約で下り最大100Mbpsとなるのですが、それでも112.5MHz化を進めていることに色々な推測が出ています。

東京都の112.5Mbps基地局の免許(1509局)
更新された免許情報から大都市中心部でも早い段階での112.5MHz化が予想されていましたが、既に関東圏の大規模な駅周辺、山手線沿線、オフィス街でも実施されているようです。結果として実測で50〜70Mbpsという高速エリアも出現しているようです。理論値ほど速くならないのは、同時に使っている人が多いことなどが考えられますが、それでもスピードアップしていることは間違いないでしょう。

しかし112.5MHz化には3Gで使える周波数を削る必要があり、通話や3G通信の快適さが損なわれてしまう危険もあります。綱渡りのような移行とも言われていますが、この時期に112.5MHz化を進めるのはやはりiPhone6の存在があるでしょう。

昨年、ソフトバンクはiPhone5s/5c発売直前に全国で75Mbps化を進めていました。結果、auやドコモに負けないスピードを実現し、雑誌やネットメディアの比較記事でも健闘できていました。もしこの時に75Mbps化が遅れていれば販売競争で大きく遅れを取ったことは間違いなさそうです。

10Mbpsを超えるスピード自体はそれほど利用者の体感を変えるほどではありません。しかし数字で比較できる数少ない指標になっていて、毎回スピード競争が過熱します。そこでソフトバンクが出遅れないための112.5Mbps化だと理解できそうです。au、ドコモはカタログスペックで最大150Mbpsをウリにしそうです。そのウリに実測部分で対抗するには112.5Mbps化が必須だったのでしょう。