2014年3月8日土曜日

計算上、ドコモがMNPプラスになるのは至難の業

昨日、2月の携帯電話契約数と携帯電話番号持ち運び制度(MNP)による契約増減が発表されました。結果は以下の通りで、ドコモは純増数ではトップを獲得したものの依然としてMNPはマイナスが続いています。

MNPのマイナスが続くというのはドコモの不調が続いていると理解されがちですが、これは数字のマジックでもあります。既に各社で料金プランに大きな差がなく、取扱商品(どこのキャリアでもAndroid端末、iPhone)が利用できるなど、条件はかなり似通っています。そのため、毎月MNPで流出する契約割合は各社でそれほど変わることはなくなっていると考えられます。

仮に各社契約数の0.2%が毎月MNPで流出するとすれば、ドコモは12.5万人が流出、KDDIは8万人が流出、ソフトバンクは7万人が流出となります。この流出数をスタート地点として、他社からどれだけ流入させられるがMNPのプラスマイナスの結果になります。

仮にドコモがKDDIとソフトバンクから流出した人を全て取り込んだとしても、2.5万のプラスにしかなりません。逆にソフトバンクはドコモとKDDIから流出する契約者の1/3を確保するだけでプラスが維持できます。ドコモは契約数が多いことでMNPでは圧倒的に不利な戦いを強いられています。

MNPの数字の大小を見るのにも少し工夫が必要です。ただ、ひとつ言えることはKDDIが考えられるポテンシャルよりもかなり大きくMNP数を稼いでいることです。やはりこれはキャッシュバックの影響が大きいと考えられます。