2014年1月29日水曜日

「新定額プラン」はソフトバンクの焦りの表れか

先週の金曜日に突如発表された「VoLTE時代の革新的な新定額サービス」ですが、このプランの意図がまったく分からないだけでなくわかりません。ソフトバンクがこのプランをどのように位置づけるのかは謎ですが、僕はこのプランにソフトバンクの焦りを見ました。

新定額プランを実際に使うには毎回5分、10分の制限を意識しながら通話する必要があり、いちいち面倒です。データ通信でも規定超過分は従量制となり、こちらも常に意識しながら使う必要があり、非常に不便です。また料金面でも値上げと感じている人が多くな、大きなメリットのないプランになっています。

このような不便な制限を課したプランを発表する裏には、ソフトバンクの「新たな価値を提供することなく、単価を上げたい」という意図が透けて見えます。思い返せばLTEサービスが始まって月額料金が値上がりしました。この値上げで通信キャリアの業績は好調となりましたが、利用者も高速通信がどこでも使えるという価値の対価として値上げを甘受しました。このような技術革新を伴った新たな価値の提供による値上げは利用者にも受け入れられ、もちろん企業にもメリットとなります。

しかし今回のソフトバンクのプランは技術革新や新たな価値の提供がなく、単に実質的な値上げプランです。一見すると新しい技術を採用して料金面でも利便性でも優れているようにみえます。しかしそれは見た目だけであり、一度勧誘に成功してしまえば企業収益は向上するものの、利用者にはメリットが極端に少ない歪なプランです。このようなプランを出してまで収益向上を狙うソフトバンクから焦りの色を感じてしまいます。